キッチン設備は年々進化しています。レンジフードやコンロ、シンクなどの掃除のしやすさやさまざまな工夫が凝らされた収納などは大きな魅力です。また扉の色やカウンタートップの材質や色も豊富。お気に入りのキッチンを選ぶのは楽しいものです。
しかし、キッチンリフォームの楽しさは、そうした設備の選択だけではありません。食事やその準備と片づけの時間は、家族がその絆を深めていく時間でもあります。どのようなキッチンにするかということは、どんな家族でありたいかということのにもつながります。もっと わが家らしいキッチン にチャレンジしてはいかがでしょうか。
IHとガスのハイブリッドコンロ。
IHクッキングヒーターは、火を使わない安全性や掃除のしやすさなどから選ばれることが多いようですが、細かい温度調節や管理ができるというメリットもあり、料理に威力を発揮します。「天ぷらが上手に揚げられる」といわれるのも、適切な油温が確実にキープできるからです。
「強火で中華鍋を振るにはガス」という人も少なくありませんが、そういう人には、ガスとIHの両方をセットできる「ハイブリッド」型のコンロがおすすめです。たとえばIHを2口、ガスを2口というように自由に組み合わせることができる商品もあります。
料理好きには本格的な厨房が魅力的。
業務用の厨房機器は、ステンレスが厚く丈夫であること、シンクが大きく深いこと、火力が強いガスバーナーがあることなど、家庭用としても魅力があります。ガスコンロの上が全面“五徳”になっていて、鍋をずらして置いておくことができるものもあります。中古品の流通も盛んなので、高性能のものが安く手に入ることもあります。料理好きの人がいる家庭では、こうした機器を中心に、シンプルで機能的なキッチンにデザインしてみるのも楽しそうです。温度と湿度を細かく制御できる冷蔵庫などもあります。
ただし、高火力のガスコンロにする場合はそれに見合った高い換気能力が必要になります。また、コンロやシンクをそれぞれ単体で揃えることになるので、継ぎ目ができ掃除が面倒になる可能性もあります。また、扉付きの収納スペースを別に確保する必要が生まれるので、それらの点はあらかじめ考慮しておきましょう。
アイランドカウンターで家族団らん。
親子でお菓子を手作りしたり、家族が揃って料理をつくったり、後片づけをしたりすることが多い家庭は、壁付けのキッチンと独立したアイランドカウンターを設け、家族がカウンターを囲んで作業できるようにすると、大人数でも楽しく過ごせます。こうしたアイランドカウンターには、通常はシンクを設け、壁付けのキッチンにコンロを設けることが多いです。なぜなら、排気のためのレンジフードやダクトは、壁際のほうが楽に設置できるからです。しかし、シンクは下準備や後片づけに使いますが、料理そのものには使わないので、せっかくみんなで囲めるアイランドカウンターも、それがシンクではあまり楽しくありません。料理づくりが盛り上がるように、アイランドカウンターには、シンクではなく、コンロを設置するのがおすすめです。